問題解決Q&A 給与計算編

給与計算は、簡単と思っていても、意外に基本的な部分で間違ってしまうことが多いものです。 

そこで、間違える前に給与計算に関する基本的な疑問を、給与計算のベテラン社労士が解決いたします!

※以下、健康保険・厚生年金保険を「社会保険」と表記します。

 

新入社員の雇用保険・社会保険の保険料は、いつから給与天引きを開始すればよいのでしょうか?

雇用保険は『給与を支払う都度』、社会保険は『資格を取得した月の翌月から』控除するよう法律で定められています。


わかりやすいように、社員の入社日を3月1日と仮定して例を挙げてみます。

 

例1) 末締め 翌月25日払い

 

<保険料控除開始>

雇用保険 4月25日払い給与から

社会保険 4月25日払い給与から

 

例2) 末締め 当月20日払い

 

<保険料控除開始>

雇用保険3月20日払い給与から

社会保険4月20日払い給与から

 

※このケースでは、控除開始時期が異なるので要注意です。

 

例3) 20日締め 翌月15日払い

 

<保険料控除開始>

雇用保険4月15日払い給与から

社会保険4月15日払い給与から

 

退職した社員の保険料は、いつまで控除すればよいのでしょうか?

雇用保険は『最終給与支払日まで』、社会保険は『退職日の翌日が属する月の前月まで』です。

 

雇用保険は、退職日まで加入していたのであれば、最終給与を退職日よりも後に支払う場合でも

保険料を控除しなければなりません。辞めた後に支払う給与では控除しなくてよい、と勘違いしているケースがありますので、ご注意ください。

 

社会保険の方は特にわかりづらいので、例を挙げて説明します。

 

社員の退職日を3月31日と仮定しますと、社会保険でいう退職日の翌日が4月1日となり、
4月1日が属する月の前月は3月となりますので、3月分の保険料まで徴収する必要があります。

 

例1) 末締め 翌月25日払い

 

<保険料控除終了>

雇用保険 4月25日払いの最終給与まで

社会保険 4月25日払い給与まで

 

例2) 末締め 当月20日払い

 

<保険料控除終了>

雇用保険4月20日払い最終給与まで

社会保険原則4月20日払い給与まで

※例外的に当月支給の場合には、4月25日払い給与では残業代などしか支給されず、
保険料を控除できなくなることから、一ヶ月前の3月20日払い給与で、4月25日払い給与で
控除する社会保険料も早めに徴収することが可能です。

 

例3) 20日締め 翌月15日払い

 

<保険料控除終了>

雇用保険4月15日払い最終給与まで

社会保険4月15日払い給与まで

 

介護保険料は、いつ給与から天引きを開始して、いつまで控除を続けるのでしょうか?

控除開始は、『社員が40歳に達した月の翌月から』、控除終了は『社員が65歳に達した月の前月まで』です。

 

例1) 末締め 翌月25日払い&社員が3月15日に40歳に達したケース

 

<保険料控除開始>

介護保険4月25日払い給与から

 

例2) 末締め 翌月25日払い&社員が3月15日に65歳に達したケース

 

<保険料控除終了>

介護保険3月25日払い給与まで

64歳以上の社員は雇用保険料が免除になるそうですが、64歳になってすぐではないのですか?

いいえ、違います。64歳になった月以降の保険料が免除されるわけではなく、保険年度の初日(4月1日)時点で64歳以上の労働者は、その年度(4月分)以降の雇用保険料が免除になります。  

退職した後に支給日が到来する給与からは雇用保険料を徴収する?

徴収が必要です。

雇用保険料は、給与を支払う都度徴収することとされています。

年度ごとに労働保険料の申告をする際に、退職後に支払われた給与も集計に含めることになりますので、徴収しなかった場合には、事実上会社が個人負担分も納付することになってしまいます。

 

 

 

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